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Divercity  (2025)
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-  ショーを終えて  -

今回のNYFWで「DIVERSITY -ひとりひとりが持つ唯一無二の色と輝き-」を発表できたことは、

大きな挑戦であり、かけがえのない経験となりました。
事前にモデル一人ひとりと対話を重ね、その言葉からインスピレーションを得て生まれたドレスは、単なる衣装ではなく、

その人自身の存在や生き方を映し出すものへと進化しました。

さらに「バルーン」という儚い素材を扱うため、NY到着後わずか4日間で9着を制作するという過酷な条件に挑みました。

まさに時間との闘いでしたが、チームが一丸となって作り上げたドレスは、モデルが袖を通した瞬間に命を宿し、

舞台の上で儚くも力強い輝きを放ちました。

その姿を目にしたとき、私は深い感動とともに、この挑戦の意義を強く実感しました。

この舞台は、仲間や家族の支えがあってこそ実現できたものです。

全員の力がひとつになった瞬間をNYという世界の舞台で共有できたことは、私にとって何よりの宝物となりました。

今回の経験を通じて、「多様性」というテーマが、私自身の表現活動に今後も大きな影響を与え続けると確信しています。

これからも新たな作品を生み出し、より多くの人々に光と希望を届けてまいります。

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今回のNYFWでの発表をひとつの転機として、EMIJINGUはさらなる挑戦へと進みます。

「多様性」や「いのちの輝き」をテーマにした作品を継続し、

バルーンという儚くも力強い素材を通して、ファッションを超えた社会的メッセージを発信し続けます。

さらに「多様性とインクルージョン」を体現するブランドであり続けるとともに、現代社会が抱えるさまざまなテーマにも目を向け、

世界中の人々に思いを届けていきたいと考えています。

そのために、国内外での展示や企業とのコラボレーションを積極的に目指すだけでなく、姉妹ブランドを通じた小児病棟支援など、

社会とつながる取り組みにも力を入れていきます。

私たちは挑戦を止めません。

これからも新しい物語と輝きを創り出し、世界に光と希望を届け続けてまいります。

-  今後に向けて  -

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EMIJINGU NYFW 2026SS Collection “DIVERSITY”

開催日程:2025年9月11日(木)13:00頃〜
開催場所:The Glasshouse(ザ・グラスハウス)
住所:660 12th Avenue, New York, NY 10019, USA

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グローバルファッションコレクティブ @globafashioncollective

ヘア:公式スポンサー – @GoldwellUS @VarisProHair

主要ヘアスタイリストリーダー: @OdeteDasilvaHair | ヘアチーム: #OdeteDaSilvaHairTeam

メイクアップ:公式スポンサー – @Cristinacuellarstore

キーメイクアップリード: @cristinacuellar | メイクアップチーム: @institutocristinacuella

スキンケア:@yayoi_official2020

会場: @ theglasshouse.nyc

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風船のドレスは長期保存が難しいため、

これら9着のルックは、ショー本番に合わせて2025年9月7日から10日の4日間でニューヨークにて制作されました。

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Zia

13歳の中国系アメリカ人モデル。パイバルディズムというユニークな皮膚の特性を持ち、多様性と創造性を通して社会に光をもたらす若きアドボケイト。

遊び心と強さをまとった、Ziaの未来を象徴するドレス

このドレスは、Ziaの個性と未来への希望を映し出すようにデザインしました。 スカート部分には、透明のバルーンの中に絵の具を入れて捻り、「まだら模様」を生み出すことで、彼女が持つパイボルディズムの特徴とリンクさせています。 さらに、13歳の彼女らしいみずみずしさを大切にしながら、未来を予感させる質感と色合いを取り入れ、自然でありながらも統一感のある“未来的なドレス”に仕上げました。 デザインにはフードを加え、可愛らしさや遊び心をプラス。未来的な力強さと柔らかさを両立させ、Ziaの持つ「ユニークさ」と「これからの輝き」を融合させました。

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​Britney

先天性眼皮膚白皮症による弱視を持つモデルであり、都市研究の修士課程に在籍中。ニューヨークにて都市のアクセシビリティと芸術的表現を探求している。

Britneyの哲学としなやかな強さを映し出した鏡と川のドレス

このドレスは、ブリトニーの個性と彼女の内面にある哲学を映し出すように仕上げました。

彼女が語った「“今”という瞬間は最も貴重な贈り物。川の流れのように、その感覚を知るためにはその中に身を浸さなければならない。私たちは時間とともに失われるのではなく、以前の自分を超えて広がっていく。人は“錨”ではなく、“鏡”である。」という言葉を、そのまま形にしています。

ドレス全体には、シルバーと濃い茶色のバルーンを二重に重ね、メタリックな質感を生み出すことで「鏡」を表現しました。さらに、縦に流れるバルーンには透明の中に3色の青系の絵の具を入れ、川の流れをグラデーションで描き出し、人生の深さと広がりを表現しています。

このルックは、彼女が自らを「Resilient(しなやかで折れない強さ)」と表現したように、時間の流れの中で変化し、成長し続ける強さを可視化したデザインです。

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Kayla

ニューヨークを拠点とするプロのダンサー兼インストラクターで、義手を使用。Nike、UGG、Disney+ などの作品に出演し、ダンスを通じて多様性を推進している。

Kaylaの揺るぎない強さと誇りをまとう現代の戦士のようなドレス

このドレスは、Kayla の存在感と内なる強さを映し出すようにデザインされています。ニューヨーク出身のアフロ・ラティーナであり、誇りを持つ義手使用者である彼女は、自らの身体を隠すことなく、新しい美のあり方を提示してきました。

黒を基調としたドレスは義手と調和し、前面に走るゴールドのクロスは力強いアクセントとなり、彼女が切り拓いてきた道を象徴しています。

アフロ・ラティーナとしてのルーツと義手に宿る強さが重なり合うことで、Kayla はまるで現代の戦士のような堂々とした存在感を放ちます。

このルックは、彼女が信じる「Unapologetic=自分を一切偽らない」という精神を体現し、ランウェイに立つその姿だけで、揺るぎない誇りと美しさを伝えています。

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Kim

ブルックリンを拠点とするアーティストであり母。四肢に差異を持ちながら、米国内外で作品を発表し、多様な表現形態に取り組んでいる。

Kimのアーティストとしての創造性と静かな強さを映すドレス

このドレスは、Kim の強さとしなやかさを映し出すためにデザインされました。

ベースにはシルバーにスモーキーグリーンを重ねたバルーンを使用し、落ち着きと存在感を両立させています。

さらに、彼女の左腕にあるカラフルなタトゥーの色の絵の具を透明バルーンに入れ、スカートの装飾として配置しました。

それはアーティストとしての自由さと創造性を象徴しています。

Kim が大切にする「美しさとは生きること」という言葉は、完璧さではなく、不完全さや日常の中に宿る力を意味しています。

このドレスもまた、華やかさで押し出すのではなく、静けさの中にある強さを表現しました。

母でありアーティストである彼女の存在を、柔らかくも力強く映し出すルックとなっています。

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Kaitlin

脊髄髄膜瘤により18歳から車椅子を使用。障害者の権利を擁護することを目指して法律を学んでおり、モデル活動を通じて「障害を持つことを当たり前にする」ことに貢献している。

Kaitlinの優しさが広がり、つながりを紡ぐドレス

このドレスは、Kaitlin の優しさとしなやかな強さを映し出すためにデザインされました。ベースには濃いピンクとゴールドのバルーンを組み合わせ、温かさと気品を同時に表現しています。これらの色は、彼女の核となる価値観である「親切であること」を象徴しています。

ドレスから広がる粒の連なりは、彼女の思いやりや優しさが空気に溶け込み、周囲と静かに響き合う様子を可視化しました。

彼女が語る「強さや希望はコミュニティの中にある」という信念のように、このルックは、彼女自身と周囲をつなぐ“関係性の力”を表現しています。モデルとして、障がいを持つ人々の存在を社会の日常へと広げていく彼女の姿勢を、柔らかくも力強い輝きとして表現しました。

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Margo

ニューヨークを拠点に活動する俳優兼モデル。2010年の事故以来、四肢麻痺の車椅子ユーザー。元ダンサーであり黒帯の保持者。座った身体に合わせたファッションコンテンツを発信している。

Margoの優しさと個性を広げる、やわらかな光のドレス

このドレスは、Margo が信じる「美しさは、すべての人の中にある個性や正直さ」という想いを形にしました。

ベースにはゴールドとライラックのバルーンを重ね、あたたかさと上品さを合わせています。

さらに、透明のバルーンにライラック色の絵の具を入れ、空気に広がるように配置しました。これは、彼女の優しさや“違いを受け入れる眼差し”が、周囲へ自然に広がっていく様子を表しています。

Margo が語る「どんなに大変な時でも、美しさを見つけることを忘れないでほしい」というメッセージを、このルックはやわらかな輝きで体現し、見る人の心にやさしい光を灯します。

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Jaleesa

先天性の右腕の違いを持つ、ニューヨークを拠点とする俳優兼モデル。
非営利団体と協働し、四肢の違いに対する理解と支援を広げるサマーキャンプでカウンセラーを務める。3人の男の子の里親/養母でもある。

Jaleesaの母としての強さと温かさを映す、大樹のドレス

このドレスは、Jaleesa の強さと包容力を表現するためにデザインしました。 ベースにはゴールドと深みのあるブラウンのバルーンを重ね、大きな木の幹を思わせる安定感と存在感を描き出しています。 さらに、3色のグリーンのバルーンにゴールドを重ねて編み込み、枝葉のように力強く広がる装飾を施しました。これは、彼女が光を広め、人々に優しさと希望を与える姿を象徴しています。 そして何より、このルックの根幹にあるのは、3人の子どもを育み、愛と希望を注ぐ彼女の姿です。Jaleesa が信じる「困難は一時的な季節にすぎない」「決して諦めない」という言葉とともに、母としての温かさが未来を照らし出す光となっています。

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Maddie

1型糖尿病を抱えるモデル、俳優、音楽家。ブルックリンを拠点に、創作活動とアドボカシーの両立に取り組んでいる。

Maddieの病と共に生きる強さと温かさを映す、輝きのドレス

このドレスのベースには、柔らかなシルバーとゴールドを二重に重ね、上品なシャンパンゴールドを生み出しました。それは、Maddieの内に宿るあたたかさと、病と向き合いながら表現を続ける芯の強さを映し出しています。

さらに、装飾として透明なバルーンにゴールドの絵の具を入れ、レイヤーを重ねることで、彼女の体内をめぐるインスリンの流れを想起させました。

自身の身体と真摯に向き合いながらも、表現活動とアドボカシー活動に情熱を注ぎ続ける——。この一着には、まさに「輝く存在」である彼女自身を重ねています。

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​Kara

モデルでありダンサー。骨肉腫のため左脚切断を経験。ダンスへの情熱と自身の体験を通じて、障害のインクルージョンと認知向上を推進している。

義足とともに誇りを纏う、光を宿した純白のドレス

このドレスは、Kara のバレエへの献身から着想を得たもので、繊細さと力強さが共存する彼女の動きを表現しています。ベースにはパールとホワイトのバルーンを重ね、静かな美しさを描き出しました。さらに、パール調の絵の具を閉じ込めた透明のバルーンを装飾に用いることで、彼女の個性が新たな光として浮かび上がる瞬間を表現しています。義足と純白のドレスが生み出すコントラストは、彼女の物語と誇りを象徴しており、「完璧な身体なんて存在しない」というKara 自身の言葉と重なります。この作品は、私たち一人ひとりの人生の物語こそが人間性を形作るのだという信念を体現しています。

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病と向き合う中で、「自己」と「生命」の意味に迫ったコンセプト。

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左:Moyamoya Disease(2021)/右:Life(2024)

このコレクションは、神宮エミが病と出会ったことから生まれました。
2020年、彼女は脳梗塞と稀少疾患であるもやもや病と診断され、2度の手術を受けました。

その経験を経て、彼女の表現は「いのち」をテーマへと移行していきます。

最初の作品「Moyamoya Disease」では、赤に染めた透明のバルーンで脳血管を再現し、生命の脆さと強さを同時に表現しました。続く「Life」では、新しい命を授かった自身の身体を真珠のような白いバルーンで包み、生命の神聖さとそこに宿る希望を象徴しました。

今回の新作「DIVERSITY」もその延長線上にあります。障がいや病とともに生きるモデルたちがバルーンドレスを身にまとい、それぞれの輝きを表現しました。バルーンは永遠には残りません。しかし一瞬に放たれるきらめきは、心を揺さぶる鼓動のように儚くも力強いのです。

バルーンは永遠に残らない——けれど、一瞬の輝きは心を動かす。

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空気と粒に命を宿すバルーンアート

2017年に誕生した EMIJINGU は、永遠には残らない素材「バルーン」に新しい価値を与え、
ファッション・空間デザイン・パフォーマンス・インスタレーションへと表現の領域を広げてきました。

いずれしぼんでしまうからこそ、バルーンは最も強く輝く瞬間を持つ——
私たちはその儚さに力を見出し、強さと繊細さ、そして希望を映し出します。

クラフトのこだわり | 色彩

EMIJINGUの色は「選ぶ」のではなく「生み出す」もの。
バルーンを二重に重ねることで深みを生み、透明のバルーンの内側に絵の具を閉じ込めることで、内側から色が花開くように表現します。
ラテックス本来の自然な艶めきと融合させることで、唯一無二の質感と色調を創り出しています。

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Emi Jingu

バルーンデザイナー&アーティスト 

札幌出身のバルーンデザイナー兼アーティスト。

アートファッションレーベル EMIJINGU を率い、2018年には作品 Water で全米バルーン大会にて優勝。
国内ではKDDI「inspired by INFOBAR」やUNIQLO TOKYOのキッズエリア装飾、大統領選時アメリカ大使館公邸など、広告・装飾・イベントなど幅広く活動。

2020年に脳梗塞ともやもや病の診断を受けたことをきっかけに、創作テーマを「いのちの輝きと儚さ」へと転換し、代表作 Moyamoya Disease や Life を発表。

現在は東京府中市を拠点に、ウェアラブルアートやインスタレーションへと活動を広げ、バルーンを「装飾」から「表現」へと進化させている。

主な活動の歩み

  • 2013–2016年 子ども向けレーベル p0p0balloon を設立。国内外のバルーンコンペティションで多数受賞。

  • 2017年 ニューヨークで初の個展を開催。EMIJINGU を設立。

  • 2018年 作品 Water にて全米バルーン大会でグランプリを受賞。ニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリでのワールドツアーを実施。

  • 2019年 バンクーバーファッションウィークにて初の国際コレクションを発表。

  • 2020年 脳梗塞およびもやもや病を発症(創作活動の転換点となる)。小児病棟へのバルーン寄付プロジェクトを開始。

  • 2021年 代表作 Moyamoya Disease を発表。

  • 2024年 代表作 Life を発表。

  • 2025年 ニューヨーク・ファッション・ウィークにて新コレクション DIVERSITY を発表予定。

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本コレクションは、多くのパートナーとチームの支えにより実現しました。

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Global Fashion Collective

- Organized / Platform -

- モデル手配協力 -

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ZBD

- バルーン提供・協力 -

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Sempertex

(センペルテックス)

キッシーズ株式会社

- Balloon Team -

永遠ではないバルーンを、4日間で共に作り上げた仲間たち

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​倉林 瑠音

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​小川 栞菜

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​隈元 かりな

Creative Team

永遠ではないバルーンとこの瞬間を、永遠に残るものとして記録してくれた人たち

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Photographer 

Shizuka Sherry

Opening Film

Shinsuke Yasui

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Videographer

Serge Kharytonau

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Show Music

Art in Fabric

Support Team

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Interpreter

Asuka Derfler

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Emi' family

Akio & Emma

ラテックスバルーンは、ゴムの木から採取される再生可能な資源である天然ゴムラテックスから作られています。

私たちは自然への感謝を込めて創造しています。

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